世界の果ての赤き丘

二次小説、日々の地球人観察記などを書いています。
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赤い丘より新たな世界へ 12

ネギ君が正式な教師になることが決定し、春休みに突入した。





赤い丘より新たな世界へ12





朝食を食べ終わると、俺は動きやすい私服に着替えて、出かける用意をした。

「あれ? 士郎さん出かけるんですか?」

そこへいつもの格好のスーツを着たネギ君がやってきた。

「ああ、ちょっとね。ネギ君もどこかにいくの?」

「はい。今日は明日菜さん達に学園を案内してもらうです」

えへへと嬉しそうに笑うネギ君。

「そうか。それはよかったな。お昼はどうするんだ?」

「どこかで食べますから大丈夫ですよ」

そうして行って来ますと言って出て行った。
ネギ君が出て行った後、二度寝している遠坂に書置きを残すと俺も家を出た。






電車に乗り、麻帆良学園の郊外まで来た。そこから歩きで森の奥に進む。
1時間ちょっとも歩くと周囲に人の気配はまったくなく、木々が奏でる音だけがこだまする丘の広場についた。
丘の上からはかすかに、学園都市が見える。

「ここかな?」

そう呟くとその場に座り、まずは瞑想をする。

この世界に来てから今まで、2度戦闘を行った。
その時に気づいたのが、ほんの少し体の反応が遅くなっていることだ。
遠坂が言うには、この体は限りなく人に近い人形だと。人としての機能はすべてあり、成長もするそうだ。
しかしそれは、向こうの世界での俺の肉体ではないと言う事。
だからこの体は反応が遅れるのだ。俺の精神とこの体にずれがあるから。
そのずれを修正するために、人気がないところを学園長に教えてもらい、鍛錬をするためにここに来たのだ。
剣の鍛錬は家でも出来るが、俺の遠距離攻撃の弓は鍛錬できない。
体の反応が遅れると言うことは、弓での精密射撃が難しくなるからだ

瞑想をやめ、立ち上がると詠唱する。

「――――投影、開始」

弓を投影する。
黒い漆黒の弓。戦闘用に握りの部分には手甲がついている。
和弓の特性を取り入れた洋弓に近いフォルムを持つ。
戦いの中で改良して出来た、オリジナルの弓だ。

軽く体をほぐすと、2,3回弦をひき感覚を思い出す。
普通の矢を投影し弓につがえた。
狙いは30M先の木だ。

心を無にして八節通りに弓を引く。

カツンと矢が狙い通りに木にあたった。

「よし」

そのまま6回ぐらい引くと、今度は連射していく。
それもすべて狙い通りにあたったことを確認すると、今度は遠距離を狙う。
弓で遠くの物を狙うのはかなり難しい。ほんの少し狙いがずれたら、それこそ3mmでもずれたら当たらないのだ。
視力を強化し、丘の上から100mぐらい先の木に狙いをつける。

スッと矢を放つと、残心のまま矢の行方を見る。
狙い通りに矢が進み、狙いの木にあたった。
次に200m、250mと距離を開けていく。

「くそっ!ずれ始めたか」

600mまで距離を開けた所でずれが生じ始めた。目標には当たっているのだが、自分の狙いからは外れている。
本来なら俺は、1kmまでなら林檎にだってあてれるのだ。それが600mでずれが出てきた。

「こりゃ結構大変だな」

はぁ・・・とため息をつくと、気合を入れなおして弓の鍛錬を続けた。





衛宮家

「むっ・・・・・・」

なんとなく目が覚めた。
時計を見るとすでに昼の十二時を過ぎていた。
私は体を起こすとふらふらとリビングに向かう。

「しろう~・・・・・・しろう・・・・・・」

士郎の名を呼ぶが返事がない。
テーブルの上にメモがおいてあるのに気がつき、目を通す。
内容は「少し鍛錬してくる。昼食は冷蔵庫に入ってるから、温めなおして食べてくれ」と書いてあった。

「・・・・・・鍛錬ってどこに行ってるんだろ?」

首を傾げつつもキッチンに行き、冷蔵庫から昼食を取り出すとレンジに放り込み、顔を洗いに洗面所へ行く。
顔を洗った後、冷蔵庫から牛乳を取り出すとそのまま飲んだ。

「プハッー、やっぱり寝起きは牛乳よね」

ちょうどレンジでチンしていた昼食が出来たようなので、取り出してリビングに行きテレビを見ながら食べる。
ニュースではこの世界の政治家の汚職について報道していた。

「どこの世界も人がやることは変わらないか・・・・・・」

この世界と向こうの世界、根本的には表の世界の違いはほとんどない。
人々の生活も、お金も、政治もかわらない。
変わっているのは裏の世界だけだ。
魔術師はいない。いるのは魔法使い。
すべてが違う裏の世界。これからはそこで生きていかなくてはいけないのだ。

「はぁ~あ、今日はどうするかな」






郊外の森

「はぁ・・・はぁ・・・ふぅ~」

息を吐き出す。鍛錬を始めてすでに2時間が経過していた。
何とか遠距離の目標に当てれるようにはなった。
しかし、ずっと弓の鍛錬をしていたら、握力がなくなってきた。

「あ~休憩~」

ドサッと仰向けになる。雲ひとつない青空を眺めながら、昔のことを思い出していた。




―――――戦場。

周りに散らばるのは人だった物達。

手足は折れ曲がった者、首がない者、黒焦げの者。

助けれなかった人々。

飛び交う叫び声。

銃撃音。

何かが潰れる音。

一瞬の死。

気がつけばその場に立っていたのは、俺と遠坂の二人だけ。

二人は無表情。感情は心の奥深くに閉じ込めた。

何も考えず、何も思わず、ただ機械のように・・・・・・


いつの間にか背中合わせにその場に座り込み、遠坂に問う。

「結局は俺も100を救い10を切る。それが答えだったんだな」

「・・・・・・」

「切嗣の言うとおりだった。大人になると正義の味方にはなれない」

「それがあなたの答え?」

「そうだ。結局は俺もアーチャーと同じ存在だったんだな・・・・・・」

「っ!」

パァンと静寂を破る音が辺りに響き渡る。

「痛い・・・・・・」

いつの間にか立ち上がった遠坂が俺の前に立ち、平手打ちをした。

「士郎がそんなことを言うなんて思ってなかったわ。
 救えなかったから諦める?ハッ馬鹿らしい。だったこの次もその次も、救えないからって割り切ってしまうわけ?」

「ちがう!そんなわけ・・・・・・」

「違わないわ!アーチャーと同じ存在?つまりあなたは救えないから、しょうがないからって考えることをやめて、逃げようとしているだけよ
 答えなんてほかにもあるのに」

「どこにそんな答えがある?結局は10を切り捨てているのにか?」

「だったら探しなさいよ。いつまでも探しなさい。探し続ければ、いつかはその答えを見つけることが出来るわ。
 でも、探すことを諦めたらそこで終わりよ。アーチャーは答えを探すことを諦めたらから、あんな物になったのよ。
 だから・・・・・・あなたに問うわ、衛宮士郎はここで本当に答えを探すこと諦めるの?」

じっと涙を滲ませてにらめつけてくる遠坂に俺の答えを言った。

「俺は・・・・・・」





ガサガサと森の奥から何かが来る音にハッと我に返った。
ゆっくりと起き上がると身構える。
この感じは人の気配だ。

「誰だ!」

「こんにちは」

ガサガサと森の奥から現れたのは、うちのクラスの龍宮真名だった。





私服に着替えた私は学園長室に向かった。

コンコン

「失礼します」

扉を開けて中に入ると明日菜と木乃香が学園長と何か話していた。

「あれ?遠坂さんじゃん。どうしたの?」

「ちょっと学園長にね」

「ふ~ん、じゃ私達はこれで。行こ木乃香」

「ほなバイバイ遠坂さん」

二人が出て行ったことを確認して、学園長に振り返る。

「さて、用件はなんじゃろ?衛宮君なら山の中じゃが」

「や、山の中?あいつ何の鍛錬してるのよ・・・・・・。 
 えと、そのことじゃなくてですね。学園長にお願いがあってきたんですけど」

「ふむ。お願いと言うのは?」

「宝石屋を紹介してくれませんか?」

「は?」





「どうぞ」

「どうも」

持参してきた缶コーヒーを龍宮に渡す。
そのまま2人でコーヒーを一口飲む。

「で、何でここに龍宮がいるんだ?」

龍宮真名、出席番号は18番。褐色の肌とストレートロングの黒髪が特徴的な大人びた雰囲気の生徒。
というか普通に中学生に見えない。高校生と言われても俺は信じる。

「散歩していたら衛宮先生が見えたからちょっと挨拶に」

「散歩していたらって・・・・・・」

ここは町から5~6キロは離れている。
そんな森の中を女の子が1人で普通は散歩などしない。

「それで、用件は?」

「別に。なんとなく前から興味がありましたから。・・・・・・あなたは戦場のにおいがするから」

「物騒なことをいうな、どうしてそう思う?」

「私も戦場にいましたから」

あっけらかんと龍宮が言った。
確かに彼女からは、何と言うか雰囲気が戦場にいる兵士と似ている。
時々鋭い目つきをしてこちらを見ることもあった。

「そっか・・・・・・。だからいつも銃を持っているのか?」

「!  気づいていたんですか」

気づくも何もうちのクラスには、平気で刃物を持ち込んでる奴はいる。ロボットもいるし。
俺の経験からすれば武器を持っていれば大体分かってしまう物だ。

「まったく、うちのクラスはとんでもないな。平気で刃物を持つ奴がいれば銃を持つ奴までいるのか。銃刀法違反だぞ?」

「これはモデルガンです」

平然と銃をちらつかせながら龍宮が言う。どう見ても本物。それもIMI社のデザートイーグルだ。

「・・・・・・まぁそう言うことにしておこう」

はぁとため息をつく。まったくとんでもない世界だ。

「聞かないんですか?私が戦場にいた理由は」

「聞いてどうするんだ?戦場に子供が銃を持っていてもおかしくはない。もっとも戦場ではないここで持っているのはおかしいがな」

「そうですね」

戦場に子供がいてもおかしくはない。銃を持てて扱えるのなら戦争に駆り出されていた。
そんな子供達が1番最初に死んでいくのを俺はまじかで見てきた。

「だが・・・・・・俺はそんな子供達を助けたかったよ。だから戦っていたのかな」

ポツリと呟く。

「え?」

「いや、なんでもない。
 さてとそろそろ帰らないと日が暮れるぞ」

立ち上がり軽く伸びをすると龍宮に言った。
時刻はすでに5時を過ぎている。そろそろ帰って夕飯の支度をしなくては。
歩き出した俺の後ろから龍宮もついてきた。




衛宮家

時刻はすでに6時になっている。
そろそろいつもなら士郎が夕飯の支度を始める時間だ。

「士郎さんどこに行ったんでしょうね?」

「さぁ、学園長は山に行ったって話してたからね」

「山ですか、何でまた」

「そこに山があるからよ」

「?」

意味が分からずう~んと唸るネギ君の横で、私は今日の出費を家計簿に記入していた。
学園長に融通が利く宝石屋を教えてもらい(先日のことを耳元で囁きながら)早速必要な宝石を、この間手に入れたお金で(激安で)購入した。
いつまでも丸腰でいるわけにはいかないからだ。もちろん何に使うかは学園長には言っていない。こちらの手の内は見せる必要はないから。
しかし今度はその宝石に魔力を込めていかなくてはいけない。これには結構時間がかかる。それに少ない宝石をどう使うかが問題である。(もうお金はないし)

「あ~憂鬱だわ」

「何がですか?」

「・・・・・・なんでもないわ。そうだ!今日は中華にしましょうか。なんか士郎も遅いみたいだしね。私が作るわ」

「わ~それは楽しみです。この間みたいに美味しいの期待してます」

「任せなさい!中華の達人の私が最高級の中華を食べさせてあげるわ」

わーいと喜ぶネギ君の歓声を聞きながら私は台所へ向かった。






「じゃあな!」

そう言って衛宮先生は私と別れた。彼は寮の敷地内にある用のログハウスに戻っていった。そういえば遠坂もあそこに住んでいるだったな。
ふむ、と頷く。そしてそのまま私も寮の中に入る、とロビーに刹那がいた。

「刹那、何をしてるんだ」

こちらに気づいてぱっと振り向いた。

「何だ龍宮か。どこに行っていたんだ?」

「刹那が話していた衛宮先生のところさ。まぁ、君が熱を上げる理由が少し分かったかな。
 中々面白い人・・・・・・いや、私と似たような人だったかな。失うことを知っている人だ。
 もっとも根本的な思いは違うようだが」

私の演説を呆然と聞いていた刹那が我に返ると聞いてきた。

「なっ、何処であってたんだ!それに熱を上げるとは何だ!」

「密林の中さ。2人きりでだ」

「なにー!」

顔を赤くして叫ぶ刹那。可愛いなと思う私はダメだろうか。

「ふふっ、悪いな刹那。私もあの人に興味が出てきた。遠坂にも悪いがな」

「なっなっな、何で私にそんなことを言うんだ!」

「刹那、もう少し大人になることだな。いつまでも意固地になっていると獲物を逃すぞ。
 じゃ、私は部屋に戻って少し寝る」

先ほどよりさらに顔を赤くして固まる刹那を残して私は自分の部屋に戻っていった。






衛宮家

「ただいま~。おっ今日は遠坂が作ったのか」

靴を脱ぐとそのままリビングに向かう。家の中に入った時から漂ってくる美味しそうな香りがだんだん近づいてくる。

「ただいま」

「おかえり士郎」

「お帰りなさい士郎さん」

あぁ本当に今の時間はいいな。昔に戻ったみたいだ。桜がいて藤姉がいて遠坂がいて、そして黄金の髪の彼女がいたあの家のように、暖かくて活気があって何よりも楽しい。

「どうしたの?早く食べましょう。今日は私が腕によりをかけて作った中華よ!」

「本当に美味しそうですよ。早く食べましょう」

俺は思う。この時間をこの人たちを何よりも大切に守ろう。誰からも今だけは。

「そうだな。食べようか」

正義の味方の答えはまだ見つかっていない。けど近くにあるような気はした。





はい、第12話の終了です。微妙にシリアス?ラブ?ほのぼの?見たいな感じでした。
結構独自設定と言うか士郎の性格とかが変わっているような感じでしたがお許しを。
ではでは第13話をお楽しみに。

嘘予告
ついに登場、あの変態小動物!なんとなく意気投合する○○!でもお金がらみ限定?
微妙なフラグも成立し、押しに来るか刹那!そこに現るは金髪のあの人! 喜怒怒楽お楽しみに!(哀はありません)




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[ 2013年10月16日 14:57 ] カテゴリ:赤い丘より新たな世界へ | TB(0) | CM(0)
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地球外生命体タモちゃん

Author:地球外生命体タモちゃん
惑星タモタモから来た調査員

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